氷曲げによる環境負荷改善

薄肉管を曲げる際には「断面のつぶれ・歪み」「しわ・亀裂の発生」が大きな問題となります。 とくに 管楽器の製作 や 二重管（ダブルチューブ） など、精度と外観が要求される場面では深刻です。
その対策として、パイプ内部に 砂・氷・低融点合金 を充填して曲げる方法が普及していますが、環境負荷に対する課題解決の観点などから 氷曲げ が近年注目されております。

氷曲げでの凍結時間短縮

氷曲げでは、水を充填した管を凍結させる工程が必須です。 課題として「一般的な冷凍庫では凍結に時間がかかる」「庫内温度が不均一で、凍結ムラにより品質が不安定」などがあげられます。 当社は食品向け超急速凍結機で確立した 液体急速冷凍技術 を応用。管内部の水を 短時間で均一に−40 °Cまで凍結 できるため、高精度かつ再現性の高い曲げ加工が可能です。

コスト最適化

• ブライン液
  消防法上の危険物に該当しない低濃度アルコール水溶液を採用
• 冷却技術
  食品向けの凍結機で培った熱交換・温度制御技術により、エネルギー効率を最大化
• 熱損失対策
  高断熱設計で消費電力を低減

これにより、原材料コストとランニングコストの両面で トータルコストを大幅に削減 できます。

メンテナンス性

通常、ブライン液は運用中に 濃度低下・水位低下 が発生するため、定期的にメンテナンスが必要となります。
ゼロカラでは独自のセンサー制御により自動で濃度・水位を調整する機能をご提供可能です。
これにより危険物に該当する高濃度アルコールの保管不要で、安全性・作業効率を大幅に向上できます。
さらに 保守契約 を締結いただくことで、当社サービススタッフが定期点検を実施し、予防保全と突発故障リスクの最小化を図ります。