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トップ冷凍コラム豆腐をフローズンチルド食品に 世界へ届けるメイドインジャパン

冷凍コラム

2024.10.19

豆腐をフローズンチルド食品に 世界へ届けるメイドインジャパン

株式会社アサヒコ(東京都新宿区)は、「食を通じてすこやかな人々の暮らしに貢献」することを使命に、50年以上の豆腐製造のノウハウを活かした大豆食品を製造・販売する企業です。手軽に植物性タンパク質を摂取できる「豆腐バー」を、コンビニエンスストアやスーパーで幅広く販売。累計販売本数は7400万本を超え、ヒット商品となりました。日本以外にもシンガポールなど、アジア圏での引き合いが増えています。

同社は、20242月に超高速凍結機「ZERO-03」を導入。賞味期限が短い豆腐をフローズンチルド食品として流通させることで、業務用・輸出用食品の販路拡大や食品ロス削減につなげようとしています。今回は、代表取締役の池田未央氏に、導入の経緯や今後の目標についてお話を伺いました。

 

販路拡大のために凍結を検討

──ゼロカラの凍結機を知ったきっかけを教えてください。

 

2023年の展示会で初めてゼロカラの凍結機を見ました。「何でも凍結できます」というフレーズに興味を持ち、ふらっとブースに立ち寄ったのを覚えています。パンフレットを受け取り、「豆腐も凍らせられるんですか」と聞くと、「大丈夫ですよ」との返答があり、驚きました。早速、導入を検討し始めました。

と言いますのも、豆腐バーの販路を業務用にも拡大したいと考えていたからです。一般的に、豆腐の日持ちは冷蔵で10日から2週間程度。当社ではロングライフ商品も展開していますが、品質保持は最長1ヵ月です。業務用向けにもチルドで販売を試みましたが、商談時に「もう少し長持ちしないか」「業務用なら冷凍品で好きな時に解凍できる方が良い」との意見がありました。

 

──凍結機が複数ある中で、ゼロカラの「ZERO-03」を導入いただいたのはなぜでしょうか。

 

R&Dチームを中心に、10社以上の凍結機を比較検討しました。解凍後に豆腐がスポンジ状になる製品がある中で、ゼロカラの凍結機は解凍後もチルド品と遜色ない品質を維持できました。具体的には、豆腐の色合いが保たれ、ブラインドテストで食感や味が維持されていたのです。テストから数か月後、20242月に1台導入し、現在は1時間で豆腐バー700本を凍結させることができます。

 

 

日本の「TOFU」、海外進出の足がかりに

 

──「ZERO-03」導入のメリットを詳しく教えてください。

 

長年、豆腐を扱う中で、当社はチルドという温度帯に限定した戦略を取っていました。しかし、冷凍に移行することで、商品開発や流通の面で新たなビジネスチャンスが見えてきました。業務用展開以外にも、海外輸出のポテンシャルを感じています。和食ブームの影響で、海外からの引き合いが増えています。

ゼロカラが国分と提携していることもあり、2024年は海外輸出に向けたイベント出展や調査がスムーズに進みました。国分の担当者に輸出の相談をしたところ、シンガポールのコンビニ向け販路を提案されました。

シンガポールでは、オーナー向け展示会に複数回出展しました。最初はシンプルな昆布味を、第2弾としてすき焼き味や具材入りの豆腐バーを紹介。調査の結果、しっかりした味付けが現地の嗜好に合うことが判明し、商品の構成を変更しました。今後は台湾、香港、欧州への輸出も検討しています。

 

──輸出を本格化する際には、より凍結機の活用が広がりそうですね。

 

日本で作った商品を「ジャパンクオリティ」で海外に提供できる点は非常に重要です。世界で最も美味しい豆腐を食べているのは日本人だと信じています。日本の軟水は、雑味が少なく、大豆の風味が豊かな豆腐を作るのに適しています。

海外で同じレシピや設備を使っても、同等の品質を保つのは難しいでしょう。日本製のチルド品と遜色ない商品を流通させるためには、凍結機が不可欠です。

 

 

フローズンチルド豆腐で健康的・持続可能な食習慣を

──凍結機を活用した今後のビジネスについて、今後の展望を教えてください。

 

今後、豆腐はフローズンチルド食品としてのニーズが高まると見ています。健康志向の高まりや日本食ブームはもちろん、国内における食品ロスの観点も重要です。豆腐は、家庭で廃棄される確率が高い食品とされています。冷凍で保管して食べたい時に解凍できれば、食品ロスが減らせるはずです。

私たちはこれからも、植物性タンパク源を日常的に美味しく無理なく食べていただくことに尽力していきます。そのためには消費者とのタッチポイントを増やし、大豆食品を食べる習慣を作っていただくことが大切です。注文が増えれば一度に連続して凍結する必要があるため、機材の変更やアップグレードも視野に入れています。凍結機を活用して、より健康的で持続可能な食習慣にコミットしていくのが目標です。

 

 

 

この記事を書いた専門家(アドバイザー)

著者情報 ゼロカラ編集部

超高速凍結機、急速凍結機、液体凍結機、ナトリウム除去装置、凍結製造ライン設計の株式会社ゼロカラ

特許取得済み

“世界最速”の凍結スピード

はゼロカラ

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