ぶりは煮付けやソテーなど幅広い料理に使いやすい食材です。
しかし、生鮮食品であるため長くは持ちません。
美味しいぶりをたくさん買って、なるべく長く保存したいと思う方もいるでしょう。
実は正しい保存方法を行なうことで、ぶりは家庭でも最大3週間程度保存できるのです。
今回はぶりの正しい保存方法について解説しましょう。
美味しく食べるための解凍方法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
生鮮食品であるぶりは、冷蔵での保存だと2〜3日しか持ちません。
お得な時に買って、慌てて消費している方も多いのではないでしょうか。
生ものであるぶりは鮮度が命です。
そのため、冷凍保存できないイメージがあるかもしれません。
しかし、ぶりは冷凍保存が可能で、長ければ3週間程度保存できます。
ただし、スーパーで並べられたトレーのまま冷凍庫に入れるのはやめましょう。
衛生的に問題ですし、冷却に時間がかかって品質が落ちてしまいます。
ぶりを冷凍保存する場合は、正しい方法を知っておいてくださいね。
ではここからは、ぶりを美味しく冷凍する正しい方法についてお伝えします。
用意するものは以下の通りです。
それでは手順を見ていきましょう。
塩を振ることでぶりの臭みを取り除きます。
1つの切り身に対してふたつまみ程度を目安に塩をまんべんなく振りかけましょう。
塩分を抑えたい方は酒でも構いません。
酒の場合は1つの切り身に対して小さじ1程度が目安です。
塩か酒を振ったらラップをかけて、そのまま5〜10分程度放置します。
品質を落とさないためにも、常温ではなく冷蔵庫に入れて時間をおきましょう。
すると切り身から水分が出てきます。
これが臭みの元となりますので、キッチンペーパーで丁寧に拭き取ってください。
ただし、強く押さえて水分を絞り出す必要はありません。
形が崩れてしまうため、優しく押さえる程度にしておきましょう。
水分を取り除いたら、一切れずつラップに包みます。
この時、酸化と乾燥による冷凍焼けを防ぐため、空気に触れる部分が無いよう丁寧に包みましょう。
酸化から守るためには、ラップで包んだ上にフリーザーバッグに入れるのがおすすめです。
冷凍庫に入れるときは金属トレイの上に乗せ、ぶり同士が重ならないように並べてください。
こうすると3時間ほどで急速冷凍されます。
なお、冷凍されるまでの時間が長いほど、鮮度が落ち臭みが出やすいです。
温度の高いものと一緒に冷凍庫に入れないようにしましょう。
冷凍保存したぶりをおいしく食べるためには、解凍方法にも気を配りましょう。
冷凍するときとは異なり、なるべく急激な温度変化が起きないようにするのが鉄則です。
ここではぶりの正しい解凍方法をお伝えします。
最もおすすめな方法は冷蔵庫での解凍です。
緩やかに解凍されるためドリップが出づらく、パサパサした食感になるのを防ぎます。
なお、冷蔵庫の場合は5〜6時間で半解凍の状態になります。
完全に解凍してしまうとドリップが出てしまうため、半解凍の状態で調理するのがおすすめです。
朝食でぶりを使うなら前日の寝る前に、夕食でぶりを使うならお昼前くらいに冷蔵庫に移しましょう。
冷蔵庫に移すのを忘れてしまった、もしくは急にぶりを調理する必要がある場合は、氷水解凍もできます。
大きめのボウルに氷水を張り、そこにフリーザーバッグごと浸けておく方法です。
おおよそ30〜40分程度で解凍できます。
なお、流水解凍に比べて節水できるのが氷水解凍のメリットです。
氷水解凍している時間もない場合は、電子レンジで解凍もできます。
ぶり1切れにつき1分を目安に、火が通らないよう様子を見ながら加熱してください。
ただし、電子レンジでの解凍は、ドリップが出て味が落ちるだけでなく、加熱ムラが生じやすいです。
あくまで最終手段とし、できれば他の方法で計画的に解凍してください。
ぶりを冷凍保存したからといって、永久に美味しさが保てるわけではありません。
冷凍してから3週間が保存期間の目安となります。
なお、冷凍庫の開け閉めによる温度変化の影響で、それよりも早く劣化する場合もあります。
あくまで3週間は目安と考え、なるべく早く消費するよう心がけてくださいね。
ぶりはそのまま冷凍保存もできますが、下味を付けてから保存する方法もあります。
ぶりの照り焼きを作る場合など、照り焼きのたれに浸けた状態で冷凍しておくイメージです。
こうすると解凍の段階でぶりに味が染み込み、じっくり煮詰めなくても美味しく仕上がります。
少ない調味料でしっかり味がつくため、減塩にもつながるでしょう。
また、解凍さえしておけば後は焼くだけなので、調理が時短になります。
仕事や育児で忙しい方にもおすすめの工夫です。
ここからはぶりを使ったおすすめレシピを3つ紹介します。
材料(2人分)
作り方
定番のぶりの照り焼きです。下味をつけて冷凍する場合は、調味料を合わせてからフリーザーバッグに入れ、そこにぶりを浸けて冷凍してください。
食べるときには解凍してからねぎを加えて焼くだけなので、時短になります。
ただし、ぶりに火が通る前に焦げてしまわないよう、火加減には注意してください。
材料(2人分)
作り方
ぶりを一度熱湯に入れる「霜降り」という工程をすることで、ぶりの臭みが消え、美味しい煮物に仕上がります。
大根は大きめに切ると食べ応えがありますが、薄く切ることで時短になります。調理時間に合わせて厚みを調節してください。
また、ぶり大根は下味冷凍も可能です。大根・調味液も一緒にフリーザーバッグにいれて冷凍しておくと、時短になり味も染み込みやすくなります。ぜひお試しください。
材料(2人分)
作り方
子どもでも美味しく食べられるぶりの竜田揚げです。生姜とにんにくを加えることで、ぶりの臭みが消えて美味しく仕上がります。また、揚げる直前に調味液をふき取ってから粉をまぶすと、衣が水っぽくなりません。
ぶりの竜田揚げも下味冷凍ができます。フリーザーバッグにブリと調味液を加えて冷凍しておけば、解凍してすぐに衣をまぶして揚げられます。調味液に漬け込む時間が短縮できるため、時短になるでしょう。
今回はぶりを美味しく保存する方法を紹介しました。
冷蔵だと2〜3日しか保存できないぶりも、冷凍すれば2〜3週間保存できます。
ただし、間違った保存方法や解凍方法をすると、ぶりの臭いや食感が悪くなるため注意しましょう。
特に調味料と一緒に冷凍する「下味冷凍」がおすすめです。ぶりが空気に触れにくくなって長持ちするとともに、味が染み込むため美味しい料理に仕上がります。
ぶりがお得に手に入る機会があれば、ぜひ多めに買って冷凍保存を試してみてください。
この記事を書いた専門家(アドバイザー)
著者情報 ゼロカラ編集部
超高速凍結機、急速凍結機、液体凍結機、ナトリウム除去装置、凍結製造ライン設計の株式会社ゼロカラ
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