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冷凍豆知識

2024.04.03

冷凍した肉はいつまで食べられる?気になる期限や保存方法を紹介!

いつまで

冷凍

肉の鮮度を長持ちさせるのに便利な冷凍保存ですが、冷凍期間や解凍後の肉の日持ちなど気になる方は多いでしょう。本記事では冷凍した肉の期限や、品質を維持するための保存方法などを紹介します。

 

賞味期限と消費期限の違いやおすすめの解凍方法なども詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

 

冷凍肉はいつまで食べられる?

冷凍肉が食べられる期限は肉の種類や処理方法、脂肪の含有量によって異なります肉の脂肪分は多ければ多いほど酸化しやすいため、賞味期限も短くなります。

 

肉の種類や形状、冷蔵庫の開閉頻度にもよりますが、空気に触れる面積が大きなひき肉や加工肉などは品質が落ちやすいです。牛肉であれば冷凍期間はおよそ6〜12ヶ月、鶏肉はおよそ9ヶ月、豚肉の場合はおよそ6ヶ月となっています。

 

解凍後はなるべく早く使い切るのを心がけて、1ヶ月以内を目安に消費するようにしましょう。とくに品質が劣化しやすいひき肉は、解凍してから2週間以内に消費するよう心がけると食中毒のリスクを軽減できるでしょう。

賞味期限と消費期限の違い

スーパーで販売されている食材には、賞味期限と消費期限の2つの記載があります。賞味期限は「食材をおいしく食べられる期限」を指し、肉の食品安全性と品質に関わる数値です。

 

期限内であれば、風味や食感を維持できますが、期限を過ぎると見た目や食感の変化が起こる可能性もあります。

 

消費期限は生肉や生魚など、製造や加工をしてから状態が悪くなるまでの日数が早いものに設定されます。消費期限を過ぎたものは食中毒のリスクもあるため、食べないようにしましょう。

 

また、消費期限内であっても食材の保存状況によっては肉が変色し、匂いが出てくるものもあるので注意しましょう。

 

表面に水分が出ているものや粘り気を感じた場合は、食材が傷んでいる可能性も高いです。ほかにも腐敗臭や刺激臭がする場合も、食べるのは控えましょう。いずれの期限にせよ正しい方法でなるべく早く消費するのが大切です。

 

おいしく肉を冷凍するポイント5選

冷凍肉を解凍後もおいしく食べるためには、正しい冷凍方法を行うと品質を損なわずに長期間の保存が行えるでしょう。ここでは、肉の冷凍方法について紹介していきます。肉を冷凍する際に意識するポイントは、以下の5点です。

 

 

では、順番に紹介します。

 

1. 小分けにして冷凍する

小分けにして冷凍保存をすれば、おいしさを逃しにくいです。厚みのあるお肉や、大量の肉をひとまとめにして冷凍する場合、中心部までしっかりと凍るまでに時間がかかり品質の劣化もしやすくなります。

 

1回分ずつ小分けにしておくと素早く冷凍できるだけでなく、解凍にも時間がかからず使いやすいでしょう。とくにぴったりとラップをすればラップと肉の間に氷の結晶ができにくく、余計な水分を出さずに解凍できます。

 

また余らせることなく使いきれるため、再冷凍をして品質劣化を防げるのもうれしいポイントですね。塊肉など厚みのあるものは、利用用途に応じてカットしておくとよいですよ。

 

2.急速冷凍を行う

急速冷凍は通常の冷凍方法よりも肉の賞味期限を長くできます。急速冷凍は短時間で冷凍を行うことにより、肉内部の水分が細かい氷の結晶となって細胞構造が破壊されるのを最小限に抑えるのが特徴です。

 

解凍後も酸化や風味の劣化が少なくおいしく食べられるでしょう。牛肉の場合は、12〜18ヶ月ほど賞味期限を保てます。熱伝導の高い金属製のトレーに置いて冷凍すれば、冷気が食品に伝わりやすくなるため、より早く冷凍ができます。

 

急速冷凍機能付きの冷蔵庫であれば、積極的に活用するのもおすすめです。

 

3.密閉して保存する

肉の冷凍保存は密閉容器や密閉袋を活用しましょう。冷凍用の保存袋を使えば空気との接触を最小限に抑えられるため、酸化を防いで鮮度を長く保てるでしょう。また、ラップに包んでから袋に入れると霜やほかの食品の匂い移りを防げるうえ、品質劣化を抑えて冷凍やけも防げるでしょう。

 

薄いお肉であればなるべく平たく冷凍すると冷凍と解凍を早められます。ラップの種類によっては空気を通す可能性もあるので、なるべく密閉保存袋と一緒に保存するのがおすすめです。

 

4.ドリップを拭きとってから冷凍する

冷凍時には、お肉についているドリップをしっかりと拭きとることも大切です。ドリップは水分と共に肉の旨みや栄養が含まれており、流出すると肉の風味が損なわれてしまいます。

 

解凍時には臭みの原因となるため、購入する際になるべくドリップのないものを選ぶようにしましょう。

 

また賞味期限まで冷蔵保存していると冷蔵庫の中でも品質の劣化は進みます。肉を使いきれずに冷凍する場合は、なるべく鮮度のよいうちに冷凍すると品質を保てます。

 

5.トレーから外して冷凍する

肉を冷凍する際には、購入時のパックから外して冷凍しましょう。一般的なスーパーで販売されている肉や魚は、発泡スチロールのトレーに入っているものがほとんどです。発泡スチロールは断熱性が高く、冷気を通しにくい素材となっているため冷凍には不向きです。

 

またトレーごと冷凍してしまうと、トレーと肉の間に空気が入ってしまい酸化を進めて鮮度が落ちてしまいます。そのため、冷凍時は外してラップで包み保存袋に入れて冷凍するようにしましょう。

 

トレーの底に敷いてある吸水シートはドリップを吸い取るもので、長期間保存するには不衛生です。吸水シートを一緒に冷凍してしまうと解凍時に臭みが増す可能性もあるので、必ず外すようにしましょう。

 

種類別の保存方法と期限

肉の冷凍方法について紹介してきましたが、ここからはさらに肉の種類ごとに分けて冷凍する方法を紹介します。利用頻度の高い肉について解説していくので、ぜひ参考にしてください。

 

塊肉

塊肉は解凍に時間がかかってしまうため、使う量に分けてからラップで包むようにします。加熱してからの冷凍も可能で、下茹でしたものを切り分けてから包丁で切り分けるとよりコンパクトに収納できるでしょう。

生のまま保存する場合は2〜3週間保存でき、加熱後は3〜4週間冷凍庫で保存が可能です。

 

薄切り肉

こま切れや薄切り肉は薄く平たく冷凍するのがおすすめです。冷凍や解凍に時間がかからず忙しいときにもすぐに解凍できるでしょう。ロース肉の場合は、1枚ずつラップで小分けにすると必要数だけ取り出せるうえ、酸化も防げます。下味をつけてから保存すれば解凍後も楽に調理が行えますよ。保存期間は2〜3週間が目安となっています。

 

ひき肉

ひき肉は品質の劣化が早いため、すぐに使わない場合はなるべく早く冷凍するようにしましょう。少量ずつ小分けにしておけば痛みにくく、ドリップの流出も抑えられます。 空気に触れないよう、しっかりとラップして冷凍の保存袋に入れましょう。生の場合は2週間、加熱後に冷凍する場合は3〜4週間の保存が可能です。

加工品

加工品は未開封のものは、賞味期限内に冷凍するようにしましょう。開封後のものは、空気に触れないようにラップで包み保存袋に保存します。いずれも冷凍期間は3〜4週間が目安です。保存時に小分けにして冷凍すると、解凍後も使いやすく再冷凍を防げるでしょう。

 

肉を冷凍する際の注意点

冷凍時の注意点は以下の2点です。

 

 

では、順番に解説していきます。

 

鶏肉は水分が多いため注意

鶏肉は豚肉、牛肉に比べて水分を多く含みます。水分が多いまま冷凍してしまうと解凍時に臭みの原因となるため、しっかりとキッチンペーパーなどで拭きとってから冷凍するようにしましょう。

 

水分が多いささみは冷凍前に筋をとっておくと解凍後も使いやすいでしょう。また加熱してから冷凍保存すると保存期間も長く取れます。生で冷凍する場合は2〜3週間、加熱してから冷凍すると3〜4週間は品質を保てるでしょう。

 

再冷凍しない

再冷凍は品質劣化の原因となるため行わないようにしましょう。冷凍肉を解凍すると、肉の細胞は少なからずダメージを受けます。再冷凍と解凍を何度も繰り返してしまうと、細胞がさらに壊れて味や風味が大幅に落ちてしまいます。

 

見た目も黒ずみ乾燥してパサつく「冷凍やけ」の原因にもなるため、注意が必要です。家庭用の冷蔵庫は業務用のものに比べて庫内の温度が高く劣化も進みやすいので、解凍後は肉の中心まで火を入れてなるべく当日中に使い切るようにしましょう。

 

また、冷凍時に小分けにしておくといった対策をとるのもよいでしょう。

 

冷凍肉の解凍方法5選

冷凍肉をおいしく食べるためには正しい解凍方法を行う必要があります。間違った解凍方法をとってしまうと品質の劣化だけでなく食中毒のリスクも高まるので注意しましょう。解凍方法は以下の5点です。

 

 

では、順番に解説していきます。

 

1.庫内解凍

庫内解凍は、冷蔵庫に移してじっくりと解凍していく方法です。時間をかけて肉の温度を4度前後まで徐々に上げていくため細菌の繁殖を防ぎつつ品質を保てます

 

また肉の水分や栄養素の損失も少なく、風味を維持しながら解凍できるのも魅力。完全に解凍するよりも半解凍の時点で調理すると、切りやすくドリップも抑えられます。解凍に時間がかかるため、前日の夜に冷蔵庫に移しておくと翌日に使いやすいでしょう。

 

2.氷水解凍

氷水に食材を入れて、上から重しをして解凍する方法の氷水解凍は、庫内解凍よりも早く解凍が行えます。随時氷を足して冷たさを維持しながら解凍していくので、温度が上がりにくく食材の劣化を防げるのが特徴です。

 

刺身など鮮度が大切な食材の解凍によく用いられ、解凍時間は1〜3時間を目安にとるようにしましょう。

 

3.流水解凍

流水解凍は、冷凍肉を保存袋に入れたまま流水をかけて解凍する方法です。肉の種類にもよりますが、解凍時間は10〜30分と短いためすぐに調理できるのが魅力

 

厚みがあるお肉を解凍する場合は、解凍時間を長めにとったり途中で切り分けたりするのもおすすめです。水の温度が高いと肉の表面が加熱されて品質劣化の原因や、表面に付着したカビや細菌が活性化して食中毒を起こす可能性があるので注意が必要です

 

そのため、解凍する際には、水の温度を15度以下にして解凍するようにしましょう。

 

4.電子レンジ解凍

時間がないときには、電子レンジ解凍もおすすめです。電子レンジでの解凍は加熱ムラが起こりやすく、表面は解凍できても中が凍ったままになり生焼けの原因にもなります。加熱ムラを防ぐためには、冷凍庫から出してすぐに加熱するようにしましょう。

 

また袋に入れて解凍すると肉の水分や栄養素の損失を防げて、食感や風味を維持できるでしょう。ほかにも袋の中の空気を抜いて肉に密着させたり、途中で何度かひっくり返したりしても加熱ムラを防ぎやすくなるでしょう。

 

解凍時間は肉の厚みに合わせて調節し、解凍モード付きの電子レンジであれば積極的に使っていきましょう。

 

5.フライパン解凍

フライパン解凍は、アルミ製のフライパンで肉を挟み解凍する方法です。アルミは熱伝導が高く肉の冷たさがアルミに伝わるため、解凍時間を短縮しやすいです。

 

薄い肉であれば5〜10分で解凍ができます。一方で、厚みが均等で平らに冷凍している肉でないと効果を最大限発揮できず解凍ムラが起こるので注意しましょう。

 

常温解凍は食中毒の原因になる

常温解凍は細菌増殖の可能性が高く、解凍方法には不向きです。常温解凍は肉の表面と内部の温度差が大きくなりやすく、臭みの原因となるドリップが多く出てしまい肉全体の品質が落ちてしまいます。

 

また、夏場や暖房の効いた部屋に放置しておくとサルモネラや大腸菌の増殖が活発になり食中毒の原因にもなります。そのため、解凍時はなるべく細菌が繁殖しやすい5〜15度の温度帯を避けて解凍するようにしましょう。

 

正しい方法で冷凍肉をおいしく消費しよう

冷凍をするとお肉を長期的に保存できますが、正しい冷凍方法や解凍方法を行わないと品質の劣化や食中毒を引き起こす原因になります。肉の冷凍期限は種類によって異なるので、正しい冷凍、解凍方法で肉の品質を維持して使うようにしましょう。

この記事を書いた専門家(アドバイザー)

著者情報 ゼロカラ編集部

超高速凍結機、急速凍結機、液体凍結機、ナトリウム除去装置、凍結製造ライン設計の株式会社ゼロカラ

特許取得済み

“世界最速”の凍結スピード

はゼロカラ

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