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冷凍コラム

2024.04.02

冷凍食品は栄養価が高い!その理由と冷凍食品を使うときのポイント

冷凍食品

栄養

「冷凍食品は栄養がないのでは?」

「添加物や保存料が多そうで心配」

 

冷凍食品に対して、このようなイメージを持たれている方も少なくないでしょう。しかし、冷凍食品は生鮮食品と栄養価が変わらないどころか、むしろ高い可能性もあるのです。

 

この記事では冷凍食品の製造方法から、食材の栄養素を保持できる理由について解説します。普段冷凍食品をよく使われている方や、栄養面での心配から冷凍食品を避けてきた方はぜひご覧ください。

 

 

冷凍食品って?

冷凍食品とは、味・食感・風味・栄養といった食品の品質を極力損なわず、長期保存するために生まれた食品です。一般的に冷凍食品は以下の条件を満たすように作られています。

 

  1. 前処理をしている
  2. 急速凍結している
  3. 適切な包装
  4. -18℃以下で管理

 

前処理とは食品の洗浄や下ごしらえなどのことです。野菜であれば泥汚れを落としてから切断・下ゆで(ブランチング)などの処理が施されます。魚であれば鱗や内臓を取り、開きや三枚おろしにされ、解凍すればすぐに調理ができる状態にされます。

 

冷凍食品の最大の特徴は、急速冷凍されていることでしょう。高い温度でゆっくり冷凍すると、食品の中に大きな氷の粒が発生して組織を壊してしまいます。すると味や食感が損なわれ、冷凍前の品質が維持できません。低い温度で急速冷凍することで、品質を落とすことなく保存が可能になるのです。

 

冷凍すると栄養がなくなる?

「冷凍すると食品の栄養がなくなる」という話を聞いたことはありませんか?確かに家庭の冷蔵庫で冷凍した場合は、栄養価が変化する可能性があります。しかし、企業の高い技術によって製造された冷凍食品は、ほとんど栄養価が落ちないのです。ここではその理由について詳しく解説しましょう。

 

急速凍結で栄養素を保持

冷凍食品は食品を急速冷凍させているため、味や食感はもちろん栄養価の変化も少ないのです。スーパーで購入した野菜を適切に冷凍処理して栄養成分の変化を1年間調査したところ、ほとんどの食品でビタミンの低下が抑えられたというデータがあります。

 

むしろ、生鮮食品よりも栄養価が高いこともあるのです。例えば、冷凍野菜は旬の時期に収穫した野菜を、前処理してから冷凍しています。旬の状態を保持できている冷凍野菜は、その分栄養価が高いのです。

 

そのため、旬の時期以外では生鮮野菜よりも冷凍野菜の方が栄養価が高い場合も考えられるでしょう。

 

保存による劣化を最小限にできる

食品を常温や冷蔵で保存すると、酸化や乾燥、微生物の増殖によって、どんどん品質が低下していきます。それに伴って栄養価も収穫時に比べて落ちてきてしまうのです。しかし、冷凍処理をすることで保存による劣化を防ぐことができます。

 

そのため、店頭で買ってきて一定期間放置した食材よりも、冷凍食品の方が栄養価が高い場合もあるでしょう。

 

家庭で冷凍した場合は劣化することも

余った野菜などをカットして冷凍することがあると思いますが、家庭の冷凍庫では急速冷凍ができません。その場合は食品の組織が壊れて栄養成分が流れ出てしまうため、栄養価が落ちている場合も考えられるでしょう。

 

栄養価が落ちないというのは、あくまで冷凍食品に限られた話です。そのため、家庭で冷凍したものに関しては、栄養成分が変化しているということを理解しておきましょう。

 

冷凍食品の保存料・添加物

 

冷凍食品には保存料や食品添加物が多く使われているから体に悪い、というイメージもあるかもしれません。しかし、冷凍食品は安全性の高い食品ですので、過剰に心配する必要はないのです。ここでは冷凍食品の保存料・食品添加物について解説します。

保存料を使わなくても長期保存が可能

冷凍食品は保存料を使う必要がありません。なぜなら冷凍食品が保管される-18℃という環境では、細菌の活動が停止するからです。細菌とは食品を劣化・腐敗させ、食中毒の原因となる成分のこと。保存料やそれに代わる食品添加物を使用しなくても長期で保存できるため、安全性が高いのです。

 

食品添加物は安全性が高い物を使用

食品添加物には保存料のほかに甘味料・着色料・香料などがあります。これらは食品の嗜好性や見た目を良くするほか、食品を保存する目的で使用されます。

 

なお、食品添加物が使用されるのは、冷凍食品だけではありません。あらゆる加工食品に食品添加物は使用されています。

 

しかし、食品添加物は厚生労働省から安全性が高いと認められたものしか使用できません。もちろん冷凍食品にもその基準に準じた食品添加物しか使用されていないため、過剰に心配する必要はないのです。

 

冷凍食品の栄養を保つポイント

冷凍食品は栄養価の損失が少ないことが分かりました。しかし、保存方法や調理方法を誤ると、品質が低下して栄養素が損なわれる可能性もあるでしょう。ここでは冷凍食品の栄養を保つポイントをお伝えします。難しいことはありませんので、冷凍食品を購入した際は意識してみてください。

 

購入したら速やかに冷凍庫に入れる

冷凍食品は冷凍庫から出した瞬間から溶け始め、品質が変わってしまいます。そのため、冷凍食品をスーパーなどで購入する際には、できるだけ温度変化を少なくするよう心がけましょう。

 

私たち消費者ができる工夫としては、以下のようなものが挙げられます。

 

 

以上のようなことを心がけ、買い物から帰宅したら速やかに冷凍食品を冷凍庫に入れましょう。

冷凍庫内の温度を一定に保つ

冷凍食品は-18℃以下を保つことで品質が維持できます。しかし、家庭の冷凍庫は扉の開け閉めなどで庫内の温度が上昇しやすく、温度が適切に保てないことがあるのです。すると冷凍食品の品質が低下し、保存性が落ちたり栄養価が変化したりする可能性があります。

 

冷凍庫内の温度を維持するためにも、扉の開け閉めは最低限にしましょう。日ごろから冷凍庫内を整理整頓しておくと、取り出したいものが一目でわかるため開けっ放しを防げます。

 

また、ご飯や作り置きのおかずなどはしっかり冷ましてから冷凍庫に入れてください。熱いまま冷凍庫に入れてしまうと、冷凍庫内の温度が上がって冷凍食品に影響を及ぼします。

 

加熱しすぎに注意

冷凍食品を加熱する際には、必ず包装袋に表示された加熱方法を守りましょう。過剰に加熱すると味が変化したり、栄養素が熱によって壊れたりする可能性があります。

 

しかし、電子レンジの種類によっては表示時間通りに加熱してもまだ冷たく、加熱が不十分なこともあるでしょう。その場合には10秒ごとに加熱時間を追加して様子を見るなど、加熱しすぎないように注意してください。

 

また、冷凍野菜を調理に使う際には、加熱時間を短くしましょう。なぜなら冷凍野菜は冷凍する前に下ゆでされているからです。生の野菜と同じ時間加熱すると、歯ごたえがなくなったり栄養素が溶け出したりすることがあります。半分程度の時間で様子を見ながら調理をするといいでしょう。

 

冷凍野菜を使って野菜不足を解消

野菜は1日あたり350g以上摂ることが推奨されていますが、なかなか多くの野菜を摂るのは難しいでしょう。

 

令和元年に実施された国民健康・栄養調査でも平均は280g程度で、目標には70gほど届いていません。また、20〜40代の世代では特に野菜摂取量が少なくなっています。

 

日々の野菜摂取量を増やす手段として、冷凍野菜の活用がおすすめです。冷凍野菜はすでにカット・加熱されているものが多く、包丁やまな板を使わなくても手軽に野菜を増やせます。

 

例えば、お味噌汁を作った時は、冷凍のほうれん草をパラパラと加えるだけで栄養をプラスできます。また、冷凍のパスタやレトルトカレーを食べる時にも、冷凍のなすやブロッコリーを電子レンジで解凍して和えれば簡単に野菜を補えるのです。

 

普段野菜が足りていないと実感されている方は、ぜひ冷凍野菜を活用してみてくださいね。

 

まとめ

今回は冷凍食品の栄養価や、栄養を保つためのポイントについて解説しました。冷凍食品は栄養がないと思われがちですが、そんなことはありません。むしろ、冷凍によって品質の低下を抑えられるため、栄養素が保持しやすいのです。

 

なお、食品添加物が心配という方もいますが、添加物が使用されているのは冷凍食品だけではありません。多くの加工品に安全性の高いものが使用されていますので、極端に食べすぎない限りは体に影響が出るとは考えにくいでしょう。

 

冷凍食品は忙しい現代人にとって、手軽に食事が用意できる強い味方です。栄養素も生鮮食品に劣らないくらい含まれていますので、ぜひ上手に利用してくださいね。

 

この記事を書いた専門家(アドバイザー)

著者情報 ゼロカラ編集部

超高速凍結機、急速凍結機、液体凍結機、ナトリウム除去装置、凍結製造ライン設計の株式会社ゼロカラ

特許取得済み

“世界最速”の凍結スピード

はゼロカラ

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